海外旅行と電化製品の考え方

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今の変圧器は便利

「海外では日本の電化製品は使えないんじゃないの? 大丈夫?」

 はい。そのままでは使えないことが多いです。
 ですから、変圧器を使う必要があります。

 でも、このことは指摘するだけで終わりなんですよね。
 なぜなら、今の変圧器は本当に便利にできているからです。特定のプラグの特定の電圧の変換にしか対応してない変圧器なんてモノは、今はほとんどありません。
 このように通販でざっと見てみても、「世界150ヶ国対応!」なんて謳っている品物が普通に見つかります。しかも、この手の製品は、だいたいどの国や地域がどのプラグの形状をしていて、自機のどこをどう使えばいいか、ちゃんとメモ用紙付きになっています。

 電気や水のインフラが整っている国であれば、これで解決です。
 なので、あとは持ち込みたい電化製品を絞り込めば、はい、終了……

電気が使えない環境では

 っと、さすがにこれでは書くことがなさすぎるので、他の話題にも触れておきます。

 旅先では「電源がそもそも使えなくなることを想定する」という発想が必要です。国や地域によっては、そもそもシャワーのお湯が出ないとか、いきなり停電するとか、そういうことが珍しくないこともあります。というより、全世界を見渡しても、日本ほど安定してインフラが供給されている地域が珍しいということを、まず理解してください。

 つまり、あなたが普段、何気なく電化製品で解決している問題を、別の何かでクリアしなくてはいけないのです。
 部屋を明るくしたり、髪を乾かしたり、お湯を沸かしたり、暖をとったり、涼をとったり、連絡通信したり……

 まず、安全に直結するところから。明るさを確保するのは最優先です。
 よく知らない場所で、足下も見えない状態では、躓いて怪我をするかもしれません。また、犯罪の多くは暗所で起こります。よって咄嗟に照明をつけられるようにしておく必要があります。
 普通のサイズの懐中電灯も売っていますが、大きくて嵩張るという場合には、百均で売っているせめて小型ライトを携帯しましょう。キーホルダーもついていて、持ち運びしやすいです。
 安価ですし、いざという時のために持っておくといいでしょう。ただ、活用する機会は決して多くはありません。

利用機会は少ないが、安心のためにミニ懐中電灯を

 その他の電気製品に任せている仕事も、他の手段を検討すべきです。

 お湯を沸かすにはどうしたらいいか? 電気ポットが使えないなら、選択肢はかなり狭まります。ロウソクを持ち込んでいる人も見ましたが、実際に使っているところは見たことがありません。非常に寒冷な環境では、空気の流れさえ遮断すれば、ロウソクの火もかなりの暖気を生み出すのですが、一気に氷を溶かし、水を沸騰させる力はないのです。
 つまり、ミリメシと同じで、電気もガスもない環境で熱を得ようとすれば、発熱剤に頼るのが常套手段となります。
 しかし、水に触れると発熱するので、管理は厳重注意です。

髪の毛を短くするのも手、か

 ドライヤーについては、本当に停電で使えなくなってしまうので、悩ましいところです。手間隙かけて、しっかり髪を拭くなどしかないでしょう。濡れたままだと、体温の喪失を招くので、健康に悪影響を及ぼす危険性が急激に高まると考えてください。

 また、寒冷に対してはその他の保温手段がいくらかあります。服を重ね着する、寒冷地に適した寝袋を持ち込むなどです。火に頼ることができない場合を想定しましょう。といっても、寒い時ほど、白湯がいかに体を温めてくれるかを実感するんですけどね……

 寒い場所だと、シャワーで済ませるのもきついし、そもそも水浴びが現実的でない環境ということもあり得ます。そういう状況でも、人体は少しずつ発汗していますので、最悪の場合、濡れティッシュなどで体を拭き清潔を保つことも視野に入れてください。
 皮膚は肉体の防衛ラインです。外部からの感染症を防ぎ、水分の漏出を防いでくれるのは皮膚です。ですが不潔になると、徐々に機能が失われていきます。汗疹でつらい思いをしたことがあれば、理解できるのではないでしょうか。

酷暑に耐える術はない

 逆に高温に対しては、ほとんど防御手段がありません。服は脱げても、体は脱げないからです。真夏のインドなどでは、場所によっては、45℃を超える灼熱の中を旅しなければならなかったりしますが、冷房がないなら、どう足掻いても長時間は耐えられません。せいぜい脱水症状対策に、なるべく安全な水を作った上で、粉末アクエリアスを混ぜるくらいでしょうか。
 あとは、衣類は全部脱ぐのではなく、肌着を活用してください。汗を吸ってくれます。また、日光が強すぎる環境では、皮膚は肉体を守りきれません。
 いずれにせよ、長時間は耐えられません。もしそういう環境に立たされてしまったら、なるべく早く退避するべきです。漠然と「つらいなぁ」と思うのではなくて、危険であるという認識をもってください。

 体温を保てないことによる悪影響は、数時間で顕在化します。
 従って、寒冷な環境、逆に蒸し暑過ぎる場所で夜を迎えるのは、かなりのリスクです。眠っている間に、肉体にダメージが蓄積していくからです。
 途上国を旅すると、私達がいかに電気に頼っているかがよくわかります。

 なお、水については別の記事に纏めてありますので、そちらをご覧ください。

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